yoshikame’s blog

世界のサーフポイントを復活させよう

福岡市政への提案

福岡市のHPから市政への提案をする為に書きました。是非ご一読お願い致します。

私は世界のサーフポイントを復活させよう!という活動をしている、よしカメ(吉川賢志)と申します。今回私が福岡市へ提案したい事は、福岡市の人工海岸に造波装置(サーフィンが出来る波を作るための装置)を設置してほしいというものです。
なぜこの様な提案をするのかと疑問に思われるかと思いますので、その理由を書いてみたいと思います。最後には造波装置設置後の日本や世界への影響までを思いめぐらせてみました。長文ではありますが一市民の声として是非最後までお付き合いください。

〈サーフィンと私〉
私はこの日本の九州の果て、与論島という小さな島で生まれ育ちました。小さな島ですから周りの海へすぐにアクセスでき、必然的に海で釣りをしたり砂浜や珊瑚の上を歩いてカニや貝やウニを採ったりして遊ぶ事が多く、海は生活の一部であり、遊び場でもありました。特に、歩いて数分で着いてしまう通称茶花海岸が私の最も親しみのある場所であり、思い出多き場所でした。ある日、そんな茶花海岸を埋め立てる工事が始まりました。当時小学生だった私は学校が終わると一目散に工事が行われている現場に行きました。大きなユンボが赤土混じりのゴロゴロした石灰岩を海岸に投入していきます。そこはかつて白い砂浜とサンゴやアオサが生えていた場所。そして光輝く水面のような鱗を持つカイワリやイトヒキやコバンアジを釣り上げた思い出の場所。どうしてこんなことをするのかと、湧き上がる怒りや悲しみの感情を抑え、工事中の作業員に聞いてみたり、工事車両の周りをウロウロしていました。親や同級生に相談したりもしましたが、「釣りのポイントが増える」とか「観光客で賑わう」などポジティブな意見が多く、周りとの温度差に戸惑ったのもつかの間、子供はすべてを受け入れるのが仕事であるかのように、どんなものが出来上がるのかな?という期待を抱く様になっていました。そしてあっという間にその海岸は埋め立てられました。この工事は"与論島コースタルリゾート計画"という、奄美群島復興財源を利用したリゾート開発で、観光客を誘致する為の海岸埋立開発工事でした。波や流れを止めてしまったために、周辺の綺麗な自然海岸に比べ、藻等の浮遊物やゴミが溜まった淀んだ海に、整備された防波堤と殺伐とした景色。そんな場所に人を引き付ける様な魅力は皆無でした。心にぽっかりと穴が空いてしまった事に気が付いていたのか、いないのか、その記憶を消し去る様に毎日を過ごしていました。
小中高を与論島で過ごした私は、内地の学校へ進学し、神奈川県で就職しました。それからどのような縁なのか、サーフィンに出会いました。サーフィンをする為に日本各地を周り、海外へ行き、サーフィンというスポーツを通じて、サーフポイントが放つ"場"の素晴らしさと魅力を五感で感じ取るようになっていました。
ふと地元与論島へ帰省したときに立ち寄った図書館で、埋め立てる前の茶花海岸の航空写真を眺めながらあることに気が付きました。それは、茶花海岸の地形が、なんとなくサーフィンに適した波が立ちそうだな、と思ったのです。そして機会があり、当時をよく知る方に話を伺うと、なんとそこには最高のサーフポイントがあったが、サーファーの惜しまれる声虚しく、埋立工事が行われたと告げられたのです。あらためて失った"場"の尊さに長い年月をかけ気付かされたと同時に、消したはずの感情が蘇ってきたのです。

〈サーフィンと護岸工事〉
サーフィンを始めてからこうした海岸線の埋立工事についてとても敏感に反応するようになりました。海外と厳密に比較したことはありませんが、日本国内での護岸工事によるサーフポイントの損失は驚くほど多いことに気付きます。最近の話題では鹿児島県奄美大島にある嘉徳浜の護岸工事計画や、サーフポイントではないものの、沖縄米軍基地の辺野古湾移設等があげられます。私はFacebookを使ってそれら護岸工事を取り巻く現地の方々がシェアした記事をリシェアして記録として残す活動を行っています。これらの記事をシェアしながら特に強く感じている問題が、これらの工事によって引き裂かれる賛成派と反対派の衝突と差別です。サーファーは特にその標的にされやすく、「反対しているのはサーファーだけだ」とか「サーフィンなんて遊ぶ場所。命を守る為に工事をするのだからサーファーは黙っていろ」という意見が出るのです。そのような意見が出てしまえば私達サーファーは何も言い返せなくなり、押し黙ってしまうのです。元に嘉徳ではサーフィンをしない人の意見がとても注目されていたように思います。話題はズレますが、日本は韓国に継ぎ、先進国の中で最も自殺の多い国として知られています。それはもともと昔から備わっている、アジア人の気質なのか、後で持つことになったかは分かりませんが、その内向的な状態をよく表していると思う現象が、特に若い日本人女性が行うリストカットです。自身の皮膚を引き裂く行為のそれと、国土という名の身体の皮膚(海岸線)を埋め立て賛成派と反対派に引き裂いている様子が似ていることから、国土のリストカットと私は呼んでいます。
国土のリストカットによって引き裂かれた後にできた護岸は瘡蓋のように硬く皮膚に留まり、私のような歪んだ人物を作り出し、痒みを与えてきます。そして瘡蓋はいつか剥がれて無くなり、痕は少し残るものの、もとの皮膚の柔らかさを取り戻すのです。

〈サーフィンと経済〉
サーフィンができる場所に想いを馳せると見えてくるものがあります。まず日本国内に目を向けると神奈川と千葉が思い浮かびます。世界でもNO1と言えるような大都会東京から抜け出すようにしてたどり着ける神奈川と千葉のサーフポイントは日本一位二位を争うサーフメッカなのです。海外に目を向ければ代表的なのはハワイでしょう。恐らく世界NO1の観光スポットです。少し強引であることは否めませんがサーフィンは何かとNO1と縁がありそうなスポーツと言えるのではないでしょうか。コロナ過で野球やサッカー等の団体競技が出来なくなったさなか、SNSを覗いてみると、今まで空いていたサーフポイントへ多くの人が集まるようになり、パンクしているポイントも見かけます。コロナの影響なのか、集団スポーツが難しい昨今、人々の関心は個人スポーツに向けられているのだろうと推測できるわけです。逆に言えばサーフィンというスポーツはこういった逆境に強いスポーツでもあります。逆境に強いことは経済でも強みになるはずです。私は自分のブログにサーフィンが日本の経済を復活させるストーリーを書いたことがあります。是非この機会にご覧になられて下さい。衰退していく日本の経済を復活させる事が出来るのはサーフィン以外に無いと確信しています。

「世界のリーダー都市福岡を目指しませんか?」
機会があり、高島福岡市長の執筆された本「福岡市を経営する」を読ませて頂きました。その中で高島市長は福岡市をアジアのリーダー都市にする事を目標に市長になられたということを知りました。そのためには福岡市の経営者としての視点が必要であるという内容の本でした。ただ私は、福岡は世界のリーダー都市になれるポテンシャルを持っている考えています。その一番の理由が都市と自然の同居です。これから私は、福岡が世界のリーダー都市になるための方法を記したいと思います。
まず、今津か百道、和白の人工海岸のどこかにサーフィンする為の造波装置を設置します。
オーストラリアのSurf Lakes (サーフ・レイクス)という会社が作った造波装置は現在海ではなく人工湖に造られました。これを世界初海に設置するのです。多くのサーファーが福岡に誕生し、福岡に若々しい人間と文化を作ることができます。そして多くの方々がサーフィンに注目するようになれば、必然的に水質の問題に目が行きます。私がそうであったように水質から自然環境へと目を向ける人が育つのです。そうやって自然環境に目を向ける人たちが増えれば、それはやがて世界の問題を解決する為のリーダー育成になると考えています。そしてゆくゆくは、日本だけでなく世界のサーフポイントを復活させる事で、地球をもっと楽しい場所にする事が出来ると考えています。
以上、私が福岡市長へ送りたいメッセージを書かせて頂きました。ご一読いただきありがとうございました。